2016年10月3日月曜日
金木犀が電波塔からの電波みたいに
別にフェリーじゃなくてもいいんだけど、つい、車を載せてしまう。
夜7時に苫小牧を出て、だいたい14、5時間かけて多賀城まで、退屈といえばこんなに退屈な旅はない。なんか旅にかける時間がすごく中途半端で、7時過ぎに船でご飯食べて、ぼんやりしてまだ10時、寝ようと思ってもそんな時間に寝られるわけもないので本を読む、それも中途半端な光量のライトの下集中できない。あとはゆらゆらしているだけ。
台風も過ぎ去っていて穏やかに船は進んでいく。
テレビに夜空が写っている。
天気がいいので星空が写ってる。
それもなんだかぼんやり写っていて、これを写している意味がよくわからない。
基本的にはフェリー嫌いなのかもしれないなあ。
楽しいのは車をフェリーの中に入れる時だけかなけかな。
鋼鉄の中に納まりに行く感覚、工場みたいな大きな音がして、ブザー鳴ったり、あっち行けこっち行けと誘導されて前の車の後をついて行く時、ようく考えたらこれはかなり好きだ。
フェリーで寝てる時必ず思うことは、このベッドの下に海があり、その海の上を体を伸ばしたまま疾走している、波の勢いに合わせて体がうねり、大きな波に当たると体もきしむ、一種の快感だね。
時間は早い。
親の7回忌。
墓に彫られた親の名前を見てもそれほど感情や感覚のきしみがなくなった。
親の死んだ年よりはまだ相応若い、慰めにもならないけど、それでも不思議と親の逝った年齢というのは何かの基準になっている。
もう家はないけど、敷地だけは残っている。母親が好きだった木や草花が雑草と一緒に共生している。もう少ししたら家があった場所もわからなくなるように、自然が昔あった記憶に覆いかぶさってしまうのだろう。親戚が新たに植えてくれた金木犀が電波塔からの電波みたいにホワンホワンと香っていた。もう10月だ。
親戚は皆大きな声で話をする、ものすごい量のギャグが埋蔵されている。何か情報を伝えようという言葉じゃない。バイリンガルじゃないとちょっとわからないだろうなあというのが難点。まあ、何というか話すことのプロだね。
上の写真は自分の家の近所の写真じゃなく、雄勝の名振に行く途中の港。
工事のトラックが多く、土砂を運ぶので道が土まみれ。
追分温泉でラジオの録音を録ってもらう。
渋谷さんという地元のシンガーソングライターが石巻でコミュニティー放送の番組をやっているというので、温泉までマイクと機材を持ってきてもらって番組にゲスト出演をさせてもらった。歓迎してもらっちゃった。
あと3週間で札幌の弾き語りライブpart2がやってくる。
いい感じなのでおいでください。
September Valentine Concertについてのことも書かなけりゃと思いながら、次回。
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