2020年6月30日火曜日

6月30日、6月も終わりだ。真面目に今日も



前回のアヤコフスキー日々是口実の中で松倉さんが絶賛していたテレビシリーズ「ゲームオブ スローンズ」シーズン8、全72話しっかりはめてもらい最後までたどり着いた。

わかりにくい人間関係の中でわかりやすい個人個人の性格設定、こいつ許せないなあという人の連続で見終わる頃には人格崩壊起こしそうなギトギトハッラハラ、一気見には最適だった。これが次週までお待ちをだと集中力に欠けるかもしれない。
ツボの真ん中だった。登場人物の中で誰が好きかで性格判断ができそうくらい心理学的配置だった。みんなが集まってくる7話8話でだれるけど、すごく楽しかった。

映像がいいし、首や腸が飛び出るし、遠慮会釈なしに裸が出てくるし、犬や猫にも同情しないし、キワモノ感満載でこの時代には良い態度だと思った。


エレアコ1本、アコギ1本担いで藤野に向かう。
昨日は「長い不在」の録音。

この曲は放っておいてものすごい時間が経った。2、3回ライブにもかけたけど最後のパート落ち着きが悪くてしっくりこなくて、この1週間ずっといじっていた。
二つの候補が残って決心つかないままスタジオに行って、その2パターンを録音してもらいプレィバックしてもらって判断することにした。
結局は昔作っていたパートを残して新たに足したものが繋がりもよく違和感も消えたのでそっちで作業を進めることにした。

ガイドでギターと歌の仮りを入れ込む。
続いてアコギのローポジションの真面目なやつを入れ、さらに仮歌を外してレコーディング用の歌を1本入れる。さらにエレアコでリズムメインの幾分フリーなテイクを録り、高音のアコギアルペジオ足してギターの録音終了。思いの外いい感じに入ってるのに気を良くしてコーラスを入れようということになり、コーラス3パートを一気に取り込む。
やりすぎ。でもの気合いから明らかに逸脱して本気モードになってしまった。
いろんな音がまだ鳴ってるんだけど、きりがないので終了する。本番にとっておこう。
スタジオにも日に日に慣れてくる。

長い不在 

   ※ 部分

   彼女は突然長い旅に出た  
   ドアが開いた廊下に ミッドナイトトレイン
   気ままにグッドバイ告げ 切符を振った
   いつかは きっとまた帰ってくる

   役に立たない男だと言われた 
   好きなところに連れてって ミッドナイトトレィン
   悪く思わないで 昔の列車
   風の汽笛鳴る  夜空にレッツゴーー



毎週金曜日事務所に集まって武田晋くんとコロナ談義している。
武田君は役者さんで共にコロナで時間の無駄遣いに関して異議申し立て委員会を設立してこれを有効利用するにはなにがある?と問い詰め合う。嘘だけど。
コロナは油断してると本当に長い不在になりかねない。
とりあえず頭の中がカラになるまで振り続けるしかないので頑張ろう。

いづみちゃんから9月のスコアが出来そうなので次の曲を送れと電話あり、偉いなあ僕ら着々と前見て進んでるもんなあ。確定しているものがないというのは不便で不合理、非効率的なんだけどクジラみたいになんでも飲み込んで進むんだ。

みんなも今日と明日頑張って。とりあえずそれくらいに目標でいいんじゃないかと思います。

        ケーキを切れない非行少年たち 宮口幸治 新潮新書

        BGM    Aftertones.,  Between the lines,  Janis Ian


2020年6月25日木曜日

4日目終了。goodです。


月曜、火曜で今週の取り込みを終える。
先週録った「Light (風景モエレ)」のラフミックスを聴かせてもらう。
なんとも不思議な出だしで、霧の中で大きな柔らかい雪だるまが転がってくるような音が湧き出してくる。うん、聞いたことがないミックスだし、リズムの裏から入って少しずつ表にたどり着く雪だるまみたいなコーラス、ギター2本のアルペジオビューティフルだね。
ところどころ間違っているんだけどそれも面白いって思えるのがミソ。
デモとして聴いてもらうのならば整理前の音源の方が良いかも。

O氏の自宅スタジオにも少しずつ馴染んで着て作業がシンプルから、あれ入れたい、これ入れたいに変わってきて音楽のツボにはまっていく。これが結構いつも陥る厄介な部分。
ギターと歌だけでさらっと形にしようとしてるんだけどママにならない。
ベースも聞こえるし、エレキギターも聞こえる、ホルンの音さえ聞こえてくる。さっきまでハープもいいなあなどと悪ノリの極地になっている。ハープの知り合い釧路に一人いるんだけど幾ら何でもそれは。

   ・・・・・・・・・・・・

   雲に隠れて 夕日が沈む
   ひととき 金色をまとい 夕日が沈む

   風は激しく 鳥は天空で止まる
   はるか北には 鋼の塔がそびえる

   夕日待ちの レストラン
   テーブルに ランプが灯る

   皮は今日も 水をたたえ
   人の幾年 来し方 流し続ける

   風は激しく ガラスのピラミッド  
   積もった記憶 集めていつ朽ち果てる

   ・・・・・・・・・・・・  Lightー風景モエレ 部分抜粋


もう自転車に乗ってモエレ沼まで行くことは多分ないけど、行っててよかった。

というより自転車の鍵の番号忘れて「まあ、いいや、いつか思い出すだろう。」と思っていて放置してたらそのまま記憶は戻らない。そんなものかも。記憶はこれからますます朽ち果てて行くのかもしれないけど、そんなにたくさんの数字はインプットされてないので思い出すはずだ。もう「乗るな!」という天空の鳥の声かもしれないし。そういうものでできてるんだ、何かのきっかけというのは。

モエレの丘から見える野幌の記念塔がすごく印象に残っていた、それと頭の上に強風の中ホバリングしている鳥。

自転車時代、公園にはまっていて市内のめぼしい公園は大体回った。

野幌の記念塔はどこから見ても心がザワッとする。もうじきなくなるみたい(保存しないことに決定)なので出来るだけきちんと立っている間に写真でも取りに行くことをお勧めします。

札幌市、北海道はあの記念塔の大事さをわかっていないと思う。テレビ塔も偉大なんだけど、記念塔の美しさは比じゃない、と思うんだけど、しょうがねえな。そろそろ鉄の破片が降ってる状態みたいだから。でも、考えて見てほしい、朽ち果てて鉄の塊が降ってくる建造物を見る機会はそうそうないのだから。
僕はとっておきの写真を一枚持っている。これ以上の角度で撮れる場所はないだろうという写真です。

来週は改訂版「長い不在」を録りたいんだけど、間に合うか。
サビのコードと小節数が気に入らないのでこれから再挑戦。

それにしても毎回、5時間休憩なしでギター弾いて歌入れはなかなか元気だ。
休憩の仕方も学習しよう、ね。

東京 48人 

        世界史を変えたパンデミック 小長谷正明 幻冬舎新書

        BGM  直撃ライブ グッディ

2020年6月16日火曜日

スタートしました。


デモテープ30曲、まず録音しよう。

このコロナの間にコツコツとコード譜を書き続け、合間にギターいじって細かいリフを作り、コードアレンジをしていつから始めようかと機会を窺ってたけど一向に機会はやってこない。
やって来たのはコロナという要領を得ない世界のクラッシャー。

コンサート飛ばし、ライブを延期の嵐にし、ひたすら首をすくめ疫病神が過ぎ去るのを待ち続けたけど埒があかない。家にこもって毎日毎日自分の作った曲と正対し、鉛筆とギターを持って修正したり解体したりの繰り返し。

降って湧いた録音スタジオ。
O氏が「スタジオ出来たから見に来ませんか?」
世の中そうおいそれとは或る日突然、スタジオができるなんてことはない、それもそう簡単に「デモテープ作ろうと思ってるんだけど、大量の曲を。」なんていうふざけたことを言う奴もいないし、「それは楽しそうだ、やりましょうか!」と雑作無く承諾してくれる人もいない。嘘のような話だけどこれで全部。

いいのか世の中こんなにシンプルで?

写真でわかるようにほぼ山の際で近所に由緒あるスキー場があり、冬はスキーヤーが家の脇を滑り降りてゆく。嘘だけど。

2020年、6月15日13時からスタートです。
全てが初なのでとりあえずいろんなことを試しながらの録音。

弾き語り一発で録り込もうと思っていたけど、オーバーダブの方がいいのかもと思えて来て、楽器の単体取りに変更してギターのストロークから始める。
録音も久しぶり、初めての環境で思うようにギターが弾けない。
試運転の中ギター2本録るのに3時間近くかかったかもしれない。
そのあと仮歌入れて1日目終了。
スタジオ楽しいなあ。何かが形になっていく作業と言うのは素晴らしい。
自分でまかなえるところは大体やりきろうと思う。

夜、ラフミックスしたものを送ってもらう。
久しぶりに欲が出て来て、ああしたい、こうしたいが波立つ。

これを発表する方法を居間思案中で、このブログの中に入れてしまうか、別の方法を立てるか。完成品の前のデモを聞いてもらいたいと思っています。

それにしても本テークまでどれだけ時間がかかるんだろう?


先週末、久しぶりに五十嵐に会う。
狸小路にある団子屋で落ち合う。なんか池波正太郎の必殺仕置人の集合場所みたいだ。
入っていって階段を登ったテーブルに後ろ向きに座っていて、何か書いている。
学生服を着た男の立ち姿みたいなものが書かれていて「なんだよ、それ?」挨拶もそこそこに尋ねると「今日の幸男さんの服装です、最近人に会うときにその人がどんな格好でやってくるのかを予想するのです。」うん、相変わらず少しだけ変わってる。キュートと言うんだろうなあ、わかんないけど。
ジーンズにスニーカー、は合っていて、上の学生服みたいなものは何かと聞いたらパーカーだと言う。しまった、その絵を写しておくんだった。
話は大体今のこのご時世、必須科目についての話、ライブハウスの状況、これから先の趨勢、諸々。
五十嵐浩晃「LOVE  SONGS  LETTERS」新譜です。
往年の AORの良き時代を確認させられ、なぜか当時の札幌の音楽風景までもが思い出させるアルバムです。バックのメンバーもみんなもうゆとりを持って音楽をできるところまで熟成してる感があって湿っていて非常にいいです。
歌も新しい歌い方が出ていて面白いです。希望を言えば力み返った五十嵐浩晃も聴きたかった。出来るのにやらないのはずるいぞー。

さあ、がんばろーっと、おいらも。


                                      悪魔の機械 R W ジーター 早川書房

        BGM 五十嵐浩晃 LOVE SONGS LETTERS






2020年6月10日水曜日

六月、七月円山動物園


みなさん、無事に過ごしてますか?

誰にとっても変わらず元気でいてくれることを切に願っています。

まだ、なかなかこの環境のもとに日常を続けてゆくというのが納得できないことと思いますが、次の課題はこれに油断なく慣れてことでしょう。

僕らの環境は想像以上に圧縮のかかった身動きとりづらい状況になってきています。
水を泳ぐ魚で、その水の酸素濃度が低くなり、なんとかして水面で一息と思うんだけどその水面も酸素不足といった状態。

このコロナのあいだ中ずっと音楽のことを考えていました。

自分が作った歌をきちんと整理してなんとか形に残しておこうと。

人に書いた曲、途中で挫けてしまった曲、新しく作った曲、どうしても形になるのを拒む曲、作ったけど忘れてしまった曲。
思いの外あるものです。

この数ヶ月毎日整理に明け暮れてました。
それでもまだ18曲。
来週からデモテープ作りを始めます。

僕は今年九月で70歳になります。

アルバムは出来上がった瞬間に完成品となります、そこで作業は全て終わりになります。
ライブもアンコールが終わればそこで終了です。
僕らの仕事はそういう意味では「みなさん!ありがとうございました!また次会いましょう!お元気で!」という言葉で一応締めくくれるものです。

今のこの時期に音楽が必要なんだろうか?ということも真剣に考えたけど、それはやっぱり限定的なのです。

so far、から始まったシリーズを続けます。
4作目「Light」に入っていきます。

来たバスにはそろそろ乗ります。