2021年5月28日金曜日

コロナ日和



 

木のドアを開けると右側に注文を聞くカウンターがあり、そのカウンターの下にガラスのクッキーやケーキの入ったガラスのショウケース、その真向かいに一対の木の椅子とテーブルがしつらえていて、オブジェと思ってみれば納得できるけど、そこに座ってコーヒーを飲むとなると客は通り過ぎるし、店の人と始終対面する。空間は狭い。2階に上がると窓に面してテーブルが2席分少しゆったり目に設置されていて、その後ろに2席、その脇に4人がけのテーブルが一つ。壁に写真集やエッセー、ペーパーバックスなどが並べられている本棚があって、コロナが流行る前に植草甚一の「僕の読書史」(だったと思う)をその本棚から引っ張り出して読んでいた。

もう一年と3ヶ月、どうなってるんだろうと思って訪ねて見たら休み、何日か経って散歩方々通り過ぎたらOPENの看板が降り口に置いてあるんだけど中に人の気配がない。住宅街にひっそりと、きちんと洒落っ気を保った店が開く気配がない。隣のパン屋も付き合うように閉じている。満員御礼になってほしい店じゃないんだけど、知らないうちになくなってしまうのももったいない。時々ピアノのソロ演奏もやってたみたいだけどその音も聞こえない。

窓に青空が写っていて、静かに雲が流れていく。ファンですというほどしげく通ったり店じゃないけど楽しい気分を作ってくれる店はそう多くない。コーヒーについて多くを語れるほどのうんちくも味覚も持っていないけれど、自分の体にフィットする感じがいつもあった。

また開くといいなあ。

ミャンマーは日本に7点も入れられて、サッカーの弱っちいチームだった昔の日本を相手にした強豪国ってこんな風に見えてたんだろうな。なんて、真面目にこの試合見ていたわけじゃないから知った風なこと言っちゃいけないんだけど。

今日は昼間、HBCでラジの録音。先日録った弾語りと川端さんとの話のパートを取り込んでの完パケ作り。佐々木さん、ゆきおさんのユニットなかなか楽しいです。



4月29日(木) 天気忘れた。
「捨てられるものの意気込み」
部屋にあるのはソファーだけ 本当に何もない部屋が好きなんだ ほら、こんなに広い テレビは頭がバカになるからいらない 当然ヴィデオ、ディスクも捨てよう ステレオもスピーカーも誰かにあげよう 音楽ももそうは聞かない 食器棚ももういらない テーブルなんて問題外 丼と箸とスプーンがあれば ただ食べ物があると安心だから冷蔵庫は置こう 花は時にいるから大きな花瓶は残そう これであらかた片付くはずだ 読んだ本はどうせ読み返さない
次々に売り飛ばそう コタツなんかほのぼのして雰囲気が明るいから押入れに隠して置こう
センスのことで喧嘩したくないから 服はつけないことにする チリ紙交換のお兄さんは最近来ないからついでに新聞もやめていいかも こんなに清々して気持ちのいい陽の光 床に寝転がり 空気が止まる 最後に僕も捨てて寝転がる こんなにせいせいして ああ 気持ちのいい昼下がり




2021年5月20日木曜日

金魚鉢の中のドラゴン


 

デビュー当時、一緒にバンドを組み、全国旅していた八千代さんがfacebookで誕生日を祝われていたんで、遅ればせながらメッセージを送った。40年以上の前のことで写真に写ってることの界隈でしか思い出せる縁がなくなってきているのがまあ、普通なんだろうけど、それにしても張りがあるというかエッジが効いてるというか、きちんと若さが写真から立ち上ってる。

自分が写ってるのにも関わらず、親戚の子に見えるから何出しても余り頓着しなくなってきた。伝法もいなくなって何年になるんだろう?檜山くんも伝法も八千代も歌なんか歌ったことないのにコーラスやらされて気の毒だった。後にも先にも自分の目の前にマイクがあって、それに向かって声を出すなんて、自分から言い出したんだけどちょとひどいかも。御免なさい、諸君。

それとおめでとう誕生日、八千代。今東京はコロナで火を噴きまくっていて、とても店なんかやっていられる状態じゃなく、これが晴れ上がるのをひたすら待つという状態、何が何でもそれまでは絶えに耐え、しのぎに忍んで「麻里布倶楽部」が活性することを願ってる。

札幌はこの三日、晴れの日が続いてコロナも爆発している。コロナと天気は関係ないんだけど、悲しいほどにいい天気と、悲しいほど淡々と広がっていくこのウィルス。

町なんか閑散としていて、電車通りから遠くを覗き見るとビルの谷間に青い空。普段と何も変わらない風景なのに、「てめえこのやろう!」っつうセリフが浮かぶ。


今日は大谷君なんかセーブしながら投げてる感があり、投球スタイル変更したのかな?って思っちゃった。バントヒットはきれいに決まった。確かに大リーグベースボールはホームランか三振かというくらい単純化されてきていて、ぼんやり見るくらいしかできないくらいシンキング感がない。でも、僕野球そんなに好きじゃないから、そんなに深い考えがあって言ってるわけじゃないし、野茂さんからイチローさんまで。そして大谷さん、朝から楽しい気分にさせてもらえるから文句は何もなく、できることならば、ダルビッシュ、菊池さん、前田さん、大谷さん怪我しないで頑張ってくれたら嬉しいなあ。筒香さんも4番で今日はタイムリー打ったみたい。


5月16日放送分の日記原稿です。

毎回奥寺君と、日記ナレーションの佐藤舞ちゃん3人で真面目に録音をつでけています。

この日記は文庫本にボールペンで書いているためにきちんと綺麗に書くことがなかなか難しいです、1日1ページという表記になっているので右側の日付と本文の日付が合いません。書きはじめた頃は原稿の方が一月も走っていたのですが、今は元々の日付に追い越されてというか、置いていかれています。要するに以前ほど毎日きちんきちんと書いているという状態ではないのですが、それでもまだなんとかハアハア言いながら走っています。

色鉛筆だけがますます増えていきます。どうもこの髪に色を乗せるとどうしても好きな色があまり出ず、なんとか思っている色の色鉛筆をと思うと増え出します。それにしても色鉛筆言えどもものすごい量があります。楽しいことこの上ないかも。


           

4月24日(土)去年はコロナのスタートでみんな一風変わった生活をしていた。
普段やり慣れない家にいる生活。僕は元々、在宅勤務だから家にいるのは慣れていて、暇との付き合い方も上手い方の部類に入る。多分気分の山、谷もおおよそ想像つくし、多分対処も出来る方だ。在宅勤務の人が増え、今まで使っていた時間割とは違うものを使う違和感はみんなもあったんだろうと思われる。世の中の大勢の人が毎日連休みたいな日というのはどんな感じがしたんだろう?


子供でもないのにGameして、年寄りでもないのに断捨離して、散歩なんかしたこともないのに歩数気にし、ワイドショーなんか見たこともないのに文句たれ、エトセトラ、etc
4月24日の段階でもまだ世間はこじれていく。感染者の数字なんか意味がないと言いながら書き続けた日記の数字を眺めてみると、やっぱり関係はある。今日までこのコロナの間中日記を書いている人は何人位いるんだろう。
桜はいよいよ満開に向けて進みはじめた。昨日は家の周り、藻岩山入口あたりをブラブラ散歩して見たら「もう、咲くよ。準備は万端♪」桜とコブシと梅が一斉に話してた。


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うーん、結局エンジェルスは勝てなかった。大谷君に負けはつかなかったけど釈然としない。
今日はこれから、近所の神社まで散歩に行ってみよう。

今日も明日も一日中ハッピーでいてください。




2021年5月11日火曜日

時間は蚊取り線香だね。



いづみちゃんから9月のアレンジ1曲めがメールで送られてくる。
聴いた瞬間に笑っちゃった。
「へへっ」、って感じ。
コロナで余ったエネルギーをここでぶちまけてみましたという感じです。

9月のコンサートの弦アレンジだけでももう40曲ぐらいになる、こっちからは録音されたものはそのまま音源で送るんだけども、新しい歌やまだ録音されていないものはほぼ弾き語りかライブの音源。それにストリングスを乗せてもらうわけだからまあ、大変な作業でしょう。時々途中経過の確認の作業中の音源がメールで送られてくる。今度はそれに対してああしてこうしてと注文をつけるわけだから同情するに余りあるね。偉いなあ。

カバーも大体決まりそう。この日記にも書いたけれど2、3曲に絞られてきた。
毎日毎日飽きもせずさらってみる。飽きるくらいまでやらないとこれが体に入ってこない。
体に入っても今度はこっちにその歌をこなせるだけのスキルの問題が発生する。
楽しいいことは本当に楽しいけどね。

昨日はラジオの弾き語りの文を録音するために簾舞の奥寺くんのところでほぼ半日。
弾き語りのはずが、ギターと歌を入れた瞬間にドラムが欲しいということになり、急遽ドラムセッティングして、バスドラとハイハットを入れ込む。何やってんだか。
アコギと歌のダブルと、バスドラ、ハイハット、変な組み合わせになったけど、面白い音になった。再来週か来週には番組でやるので聴いてください。

今年できた近所のカフェにようやくたどり着いた。
カフェかと思ったらハンバーグが美味しそうだった。

このところ日記を書くところが二つになってしまい混乱しそうになってる。
これはもしかしたら人生を間違っているんじゃないかとも思い始めていて、音楽人生というより日記人生というもので基本的には何も生み出さないんじゃないかとも。
なんだかなあ、コロナ飽きたなあ、早くおわんないかな、ワクチンまとめて2本打ちたいなあ、毎日毎日ライブやって体壊したいな、黙って体壊すより労働で体壊す方がもう少しまともかもしれないなあ、このままじっと年取っていくのも悔しいなあ、川端さんが言ってたけど、年齢の時間感覚というのは歳をとればとるにつれて早くなっていくもので、一種の蚊取り線香みたいなものなんですね、と。僕らは皆蚊取り線香の燃えているところで、最初は大きくゆったりと燃えているんだけど終わりの方は演習も短くなり、最後は神様のフックにたどり着くのだ。

東京のバック イン タウンひと月と2週間になりました、果たしてたどり着けるか。
今のこの状況だとなんとも言えないけど、僕は今はまだいけると思ってる。
心穏やかに前に進んでいてください。

先週の分の」Bookends2」の日記を上げておきます。


 

2021年5月3日月曜日

スターダストは歌えるか。

 


最近笑い話がなかなか見つけにくいなあ。

男は年取ると苦虫を噛み潰したような剣呑な顔になるものなんだ、と若い頃は思ってたけど、こうやっていざ歳とってみると何となくわかる。

この写真だってマスクしているんだけど笑ってるようには見えない。というより笑おうという意思すら感じない。番組の収録が終わり、新社屋になったHBCのスタジオで初めての声出しだから番組ディレクターの奥寺くんに頼んでとってもらった。

奥寺くんも僕も基本的には笑顔で意思の疎通を図るタイプではないので、空気は大体重い。だからと言ってそれが気になるかといえばお互いそのことには頓着しない。「Bookends 1」の時から15年以上経って久しぶりに組んで放送やってるんだけど、まあ、あんまり変わってないな。

それにしても変わった番組はじめたなあと思う。

日記読んで、デモ音源を作り、そのデモ音源がレコーディングまで至る経過を流し、自分の楽曲を流す代わりに弾き語りのテイクをグループだと言い張り自分が、二人のグループであるかのように流す。コロナ時間じゃなければ絶対成立しないことだった。

多分、長いことは続けられないし、続ける気持ちもないので、できるだけ詰め込めるだけ詰め込む番組にしたいと思っています。それも勝手に。どうか聴き続けてください。




4月14日(水)☀️ 6℃(16:05) 任務の終わり 上・下(S・キング)死体は嘘をつかない(ヴィンセント・マイオロン・フランセル)東京オリンピックまであと100日。東京の今日の感染者数591人、北海道77人、札幌59人イギリス型30人。兵庫と大阪が突出していて、今のところ打つ手なし。去年の4月、5月に戻すのが良いのかどうか、その中でも生活はさざ波を立てながら進んでゆくのが不思議。

このところスタンダードを練習というか、発声練習で選ぶのが続いている。先週は「霧のサンフランシスコ」今週は「スターダスト」。いろんな人が歌ってる。ナット・キングコール、シナトラ、ナタリーコール、ザ・ピーナツ、美空ひばり


本家、ホーギー・カーマイケルと馴染み深いロス・インディオス・タバハラス。

シャボン玉ホリデーが1961年〜1972年。小学生から大学生まで続いた番組で、ハハ。60年前から聴いていた曲だった。70歳位でこの歌を唄ってるなんてなんか楽しい。それにしても難しい。特にナットキングコールのが強力。ザ・ピーナツを試し、シナトラを試し、美空ひばりをなぞってみたが、みんなうますぎて、それと原曲が強すぎて思うにまかせない。ロッド・スチュアート流石にロックの人。歌がわかりやすい。YOU TUBEは便利だなあ。どんな人の歌でも聞ける。

思いのほか、歌は難しい、特に偉い人が書いた歌は。


5月になりました。コロナがなければただの春です。札幌は桜の花があっちで散ってこっちで咲いて、この世の春です。今日一日頑張ってください。いつもみんなの健康とアマビエ流ことを祈っています。