2016年10月7日金曜日

100年たっても面白いものは面白いか。




また芥川賞の季節がやってきた。
気がついたら毎年この時期になると本屋に文芸春秋が平積みされる。

「コンビニ人間」、いいタイトルだ。
コンビニで働いている女の人のまるでコンビニの1日と同期してしまった話で、70年、漫画雑誌ガロが出た頃の怪体な作家が書いていたような話で、ワタシ小説のようなんだけど、さすが2016年、もう少し先を走っていた。変態オタクと暮らすあたりからますます怖くなるんだけど、刺激的になっていく。
 こういう物語を書こうと思い付いた村田さんがすごい。
 映画やドラマになりそうなんだけど、お願いだからやめてくださいね。 
 きっとこれは相当むづかしい構成になると思うし、文章を頭の中で動かした方法には絶対に勝てないから。

70年の頭、それこそガロが創刊された頃、ドストエフスキーにどハマりしていた。
全集まで買って並べて喜んでいたけど、今となれば粗筋程度までも覚えていないことに気づいて「白痴 上」を買ってみた。全く覚えていない。どういうことなんだろう?
公爵や将軍、コルセットを付けた女の人が出てくる古い昔のロシアの話。
コンビニ人間と並列で読んでいると100年以上のギャップ。
こっちは十分映画にしてもどんな役者がやってもまあ、そういう話になるだろうし僕らの頭の中で作った映像とそれほど大きな乖離はないだろうなあという大きな盤石さがある。

 さすが大作家。

 しばらく大作家を読み直してみることにしようかなっ。
読書って中途半端にカッコつけて読んでると何の役にも立たないということをこの歳で思い知った。
 「白痴」を読んで感激に打ち震えた記憶があるんだけど、今の所まだその場面に出会っていない。もう少し先に行くと打ち震えるんだろうか?とても感動したということを日記に書いた記憶がある。

もし打ち震えなかったら、昔の僕に会いたいなあ?
お前は何に感激したんだって。
 
 札幌はいよいよ10度を切るようになってきて、また一人、また一人、ストーブにおそるおそる火を入れる。
 北の人はストーブを焚くことにけじめみたいな心意気で臨んでいる。
 暖かいところに住んでいる人には決してわからない、何つうかこだわり。
 なんか負けたと言った悲しみとも挫折感とも違う悔しい思いでストーブに火を入れる。
 
 悲しい性です。
 
 自分のストーブなのに世間体を気にする。誰も後ろ指すら差さないのに負けた、季節に負けた、寒さに負けた、もっと頑張ればよかったのに、自分の弱させいで火をつけてしまったと言った慚愧の念。
 というほどのことでもなけどすすり泣きが聞こえる季節です。

東京が12月22日に決まりました。
紋別が12月17日に決まりました。
今年は12月札幌忘年会ライブやります。



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