2017年4月20日木曜日

予想以上に懐が深いもので


小林旭60周年記念カップ。

自分で買ったものではない、Oさんが僕が子供のころ小林旭の薫陶を受けて、近所の映画館の周りをフイルムの切れ端のゴミ箱漁りしていたことを覚えてくれて、旭さんのコンサートで買って来てプレゼントしてくれたもの。

 もらった時には、もう小林旭の陰からは遠くに退き、時々ケーブルでやってる渡り鳥シリーズにも気持ちが昂ぶることもなく、ぼんやり見る人になっていたので「えーっ、小林旭のカップ?2017年のこの時代に小林旭の60年前の映画を腰に巻きつけカップ?うーーん?」と思った。そんなわけでしばらくは戸棚に隠れるように置かれていた。(Oさん、ごめんなさい。本当に何かなあ、と思っていたので。)

もう2ヶ月以上になるかなあ、青汁を飲み始めて、コーヒーカップやコップ、湯呑茶碗、いろいろ入れてみたけどしっくりこない。飲み終わると少し残る緑色ののみ残りが茶碗と相性が悪くしっくりしない。緑色が汚い。飲み終わったらすぐ洗えばいいんだけど、そういう問題じゃないのだ。もともと青汁自体が飲料としては日陰の身分で、昼日中お客さんに出したり、喉乾いたからといって堂々と世間に出せる類もものじゃなく、どことなく肝臓や中性脂肪や肥満や大腸や血糖値などと穏便にできないものたちの仲間にされているかわいそうなやつ。それを受け入れられる肝の座ったコップやカップとなるとおいそれとその荷を負い切れる容器はなかなかない。

60th Anniversary このカップは使って見ると予想以上に懐が深く、ほとんどブラックホールみたいなもので何でも飲み込んで、どこか他所の次元にその飲み込んだものを運んでくれる。
それとセンスというものは油断するとどんどん妥協していく。昨日まではどうなんだろうこのセンスと言ってたものが1日寝て朝を迎え改めて見直すと、うんまあそうか?二日寝るとまあそうだな、三日寝ると馴染んできたような気がする、4日目になるとそういう考え方もあるよな、5日になると人はそれぞれいいと思うものが違って当たり前だし、6日目になると、この咥えタバコとギターを持ってる姿今はあまりなくお洒落だなあ、1週間もするとこれは格好いい!その次の週からはこれは誰かに見せて自慢しなければになる。
 今は青汁からコーヒー、紅茶、コーラ、日本茶、ほうじ茶、牛乳、スープ、オールラウンダーに昇格して、パソコンの前に、HIJACK 25th Anniversaryのリストバンドをしたポストの貯金箱と並んでいる。

小林旭では特に渡り鳥シリーズが好きで、「日活アクションの華麗な世界 上」未来社の〜第5章 渡り鳥の羽ばたき〜 を読むと第1作が1959年「南国土佐を後にして」から「渡り鳥故郷に帰る」全10作、ギターを持った渡り鳥、口笛が流れる港町、渡り鳥いつまた帰る、赤い夕日の渡り鳥、大草原の渡り鳥、波濤を超える渡り鳥、おお海原を行く渡り鳥、渡り鳥北へ帰る。これを写しているのはただ楽しいからです。これは僕の記憶のまだ本流に流れる前、7歳の頃の記憶の沢みたいなところの探索で、これ以上の探索はだんだん不可能に近いものになって行く一種のミステリーツアーみたいなものです。読みつき合わさせてしまいすみません。映画全盛の時にアキラを選んでたのに、大人になって、たかだか1時間半の映画を多忙を理由にきちんと観ない人になってしまっった。年取るってやっぱりただのろくでなしになることだな。


山田洋次は斎藤武市監督のファンだったのか。

閑話休題、家に引きこもって弾き語りの研究中。まずは自分の歌とギターだけの演奏を冷静に聞く訓練。一人で歌い一人で楽器を弾く、それを自分で聞くためには何回も聴いて他人になるまで聴く。これが思いの外難しい。文句ばかり垂れる結果になる。違う、違うなあ、そういう風に歌っちゃいけない、ギターのベースが上手い具合にリズムに落ちていかない、手数が多い、そこは弾くな etc etc。まだまだ頑張ろう。

ローグは後1週間ちょっと。
楽しみだね、再会。元気に集まってきてね。


   今日のCD   BERT JANSCH       AVOCET (2008)
                                                                            BERT JANSCH(1965)
                                                                            It Don't Bother Me(1965)
                                                                            Jack Orion(2008)

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