2014年4月2日水曜日

円山市場6月、7月



時間はカチカチと音を立てて進んでいく。
白石に15年以上住んでいて、環状線を跨ぐようにサイクリンロードのアーチの向こうに藻岩山が遠くに見えた。
パチンコ屋、イタリアンレストラン、中華料理屋、レンタルビデオ、モスバーガー、通りを渡って今はもうないパル、ケンタッキー、カラオケスナック、もう一度渡って美容院、歯医者、胃腸科病院、コンビニ、青信号についていくとロイヤルホスト、薬屋、フードセンター、古本屋、靴の流通センター、もう少し行くと、きのとや、バスセンター、シーウィンド、ラーメン屋、自転車の駐輪場などなど、ごちゃごちゃ。
今僕は藻岩山を背中に背負う場所。
白石はけたたましい場所だった。
このところ思うのは、僕はけたたましい場所の方が好きみたいだ。

今の場所から円山市場に行くには結構な距離がある。
環状通りを北に向かって行くと寺があり、墓地が有り、六花亭を右に見て、神宮の公園入り口を右に曲がって信号3つ4つやり過ごし、フードセンター左に曲がると一丁も行くと円山市場がある。
今はこじんまりとした市場になってしまったけど、数年前は二階まであったオールドスタイルのにぎやかだったろうと往時を偲ばせる雰囲気が十分残っていた。
市場自体が珍しい場所になってしまった。
札幌ももう、そんなに残っていない、個人の店が立ち行かないこの時代、市場がもつ訳もなく、行く人はひたすら長いこと建っていて欲しいなあという祈りをもって行く、というと大仰なのだが、大体そうかな?
時間は今日もカチカチと音を立てて進んでいく。

古館君のアコースティックギターは時間の流れに抗うかのように攻撃的なリードを弾いていて、最初聞いたときに「ふーん。」と思い、そういうもんかと納得して、その中身を聞かないままテイクにオーケーが出た。でも、この強さが魚の釣り針みたいに食いつくと外れない仕掛けになっている。
で、最後に出てくるチェロが大見得きって、歌舞伎みたいでいいなあ。

みんなそれぞれ違う時を感じて、経過して行く時間と世間を取りまとめてみても同じにはならない。当たり前だけど。
市場に一番似合う時期。
6月、7月。
川を跨いできた雲が街に影を映してゆっくり流れる。
じわじわと神宮の木々がゆれゆれ揺れる。
クラクションがパーンと鳴ってね。
水彩画みたいな青春がひらひらしちゃって。

             2014、4月3日

5月4日、のやで札幌のライブ。いつやるか迷ってもうひと月しかない。

やることが多すぎて自分のキャパシティを超えそうだぜ。

写真は真駒内公園と自転車。



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