2022年8月2日火曜日

ロケット at 「くう」〜円山夜想、アーリータイムズ


 トールが前に座ってるお客さん越しにギターを弾いている。どっちかというとギターから距離を置くように弾いている。もう、抱え、抱きしめる時期は終わったと言わんばかりの邪険な姿勢で弾いている。

隣りでユキちゃんがゆらゆら揺れながらアコーディオンを弾いている。アコーディオンはしがみつく楽器で、しがみつかないと重くて下に落ちそうになるし、しがみつかないとどこか遠くに行ってしまいそうになる楽器でもあるんだろう。ユキちゃんはそれで健気に、アコーディオンを励ますように諭すように時にえい、このやろうーという表情も見せながら弾いている。世話のかかる楽器だ。

ロケット姉妹(しまい)は奇をてらった名前だろう。男、女のバンドユニット名としては姉妹じゃないだろうが、記憶にとどめさせることを目的とすればその役割は十分にはたす。阿佐ヶ谷姉妹みたいな、違うな多分。

久しぶりのロケット姉妹のライブat「くう」。もう8月なってしまったこの時期に終わってしまったライブを思い出しながらこれを書くというのあまり意味がないことだけど、上の行まで書いていて、しばらくサボり消すのも勿体無いし、しばらくぶりに書くブログのスタートとしては書きやすいので進める。ロケットはアベレージヒッターで安定したライブをしてくれる。それも普段行かない遠いところに行く夜行列車みたいに、一人ぼっちが快で、その居場所まで肯定してくれるところに連れてってくれる。二人の性格やポリシー、空気がそれを成立させているのだと思う。どこかの時間に挟まった銀河鉄道だ。鉄朗とメーテルみたいだ。きっと違う遠向けど。

さて、この2ヶ月、6月5日、45周年記念の「円山夜想(ノクターン)」からライブがスタートして、18日旭川アーリータイムズ、7月5日真駒内カモカモギャラリー畑江氏とのギャラリーライブ、7月10日旭川CO JACK7周年記念ライブ、7月17日、18日東京バック イン タウンライブとやってきて今夏休み中に至るだな。

円山夜想のライブはロケット姉妹、深川忠義にセットリスト作ってもらい僕はただやってきた45年を振り返り、長い日々の繰り返しを振り返っることに時間を使わせてもらった。終始微笑んでいるという仏さんの境地に達し、ただただ歌うことを楽しませてもらいました。もっと多くの人に見てもらえたらと思いながらもまだまだ行動制限や人数制限などで思うにまかせぬこの状況、それでも目の前にお客さんの顔が見られるというところまで来たというのは喜ばしい限りです。来てくれた皆さんもほぼ仏さんみたいに穏やかな表情でもはや涅槃でした。ロケットとのセットが良かったので9月のseptember valentineコンサートは弦とのセッションです。

僕の多幸感は春前からずっと続いていて一向に収まる気配がありません。病院行こうかなあ。


18日の旭川アーリータイムズのライブはこのところ毛色のかわった緊張感で迎えています。「野沢さん、体調どう?」野沢さん、「うん、そうですねえ、ここにたどり着くまでに息切れちゃって。幸男さんのライブ済んだら病院で調整してもらうから、まあ、なんとかしのいで、頑張りマッス。」みんなどこかかしか調子が思わしくない領域に入っているのでそれぞれ過渡には心配しなくなって来ているけど、大丈夫か。若い時との激烈な変化といえばその体のこと一点だろうなあ。それでもアーリータイムズは頑としてアーリータイムズとしての威厳を保っていて、野沢さんがこしらえて来たライブホールの矜持は光り輝いている。リハーサルの時にPAをやってくれているタカちゃんと話ができる、音楽から世間一般のこといろんなことを話す。本番までゆったりと流れて行くアーリーのタイム感は貴重だよ。僕のライブはこの日10点だった。なんちゃって。

昨日は昨日でKくんステージの途中で調子悪くなったみたいだけど、うーん、みんなもう若くないんだから無理すんなあああ。どこかで自分は他の人とは違う、体力がある、元気だ、まだ若い、気合が違う、と思ってるけどそんなことはない。年齢相応、これに尽きるかも。古今東西不老不死はないし、いくら時代が変わっても100メートルはかろうじて10秒切れるけど9秒切れるまであと200年かかる、寿命だって100までは生きても100歳が平均寿命になんてならないんだから、潔く諦めるのが良いと思わなければただ往生際の悪い人になってしまう。

これは長くなるなあ。まだアーリタイムズにしかいっていない。続くにしよう。



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