2017年2月3日金曜日

ノートの虫干し



 アランの歌

 アランはいいやつ
 彼は学校の校庭で よく友達にいじめられた
 どうして イジメられるのかが解らず
 何も悪いこともしていない
 そう、悪いことを何もしないということ
 みんなが嫌ってることにも気がつかないほど
 いい奴だった

 彼は城に住んでいた
 家族もナニーも庭師も皆 彼を愛している
 父とインドにも行った 母とコンコルドにも乗った
 大体において幸せだった
 彼は大人になって都会に出る
 目の前の彼女と恋に 落ちた

 アランは少し太っていて 王様みたいな髭を生やしていた
 話はなんでもうまく着地する
 趣味は大体においてあっている
 落ち込んでも 彼女は助けてくれた
 それでもうまくいかない部分がある
 
 夜は別々のベッド
 彼女はある日アランに言う
 「わたしはレズ。」
 「でも、あなたのことは大好き
  これ以上傷つけたくないから、話すことにしたの』
 
 アランはいい奴
 なんとか難しい部分を避けて 続けることはできないか?
 そう言うことでもいいんです
 どこに行ってもいじめられる
 アランはいい奴
 どこに行ってもいじめられる
 奴がいる

 曲がつかない断片がノートに埋もれ、長いこと寝てるとそれはただの単語に羅列に変わり果てていく。だからと言って不憫という境遇でもなく、ただ、ノートの積み重ねの中でふて寝するだけだ。
 
 This Songのノートがあった。
 一気に書いたものだろう。
 完成品とはだいぶ違う。
 ブログというものがなかったらこれも紙の重みでねじれていたはずか。

タイトルから違う。「ジプシーの少年」


 ジプシーの少年 ギターを弾いている
 おじいさん 死んだ時に弾いてたもの
 少年は馬車と草原 そして犬しか知らなかった
 流浪の民が生きている
 瞳は夜の漆黒と星の瞬き

 木に架けた カンテラの下でギターを弾く
 ジプシーの誇りと神の力を
 遠くの空を都市が紅く染める
 あそこに近づくな 誰も帰ってこない
 
 まだみぬ恋を歌っている
 川のせせらぎと ふくろうのハーモニー
 幸せについて 父と母が話してる
 天気の話みたいに話している
 
 月にかかる夜の虹見たという
 草原走る ユニコーンを見たという
 いつかお前も それをギターに乗せて
 子供に話してやるのだろう

 風の後押し 馬車がゆく
 ギターが揺られ 後を行く

 完成品というのは流石に完成の印があるものだ。やむなく落とさないといけないものもこの段階に来るまでかなりある。
 いつか歌うたびに歌詞が変わって行く歌を作ってみる。無茶なんだろうけど、落ち着かない歌というのがあってもいいんじゃないかと思ってる。


 3月14日のフライヤができました。
 もう何回になるんだろう?このシリーズを始めて。
 面白いのは、何回さらっても時間が経つと記憶として残らない、特にロンドンで録った楽曲。感想やエンディングが面倒なことになっていてそう簡単に入らないなあ。
 おかげで新鮮と言えば新鮮か。
 
つうことで2月2通目。
 

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