2022年4月6日水曜日

旅日記とインストアライブ




 まずは取り急ぎ、4月15日CDショップ音学処(おんがくどころ)札幌市中央区南3条西3丁目11−2N-MesseビルF1 011-221-0161でインストアライブやります。以前からオーナーの石川さんと店が移転したらライブやりましょうと言ってて急遽実現の運びとなりました。

インストアライブというものはどんなもんだべ?という興味もあったので雪も溶けたし色々自由な気配も見えてきたのでやりますのでよかったらおいでください。しばらくみなさんと近い距離でお目にかかってもいないので。短い時間の中でのライブとなりますが。



「目黒さん、後ろのパトカーのサイレンどうやら俺たちに向かってな鳴ってるみたいだよ。」

「えっ、どうして?何もやってないすよ。」

「うん、多分さっきの交差点の曲がり方について文句あるみたい、もうすぐ『前の車止まりなさい!車を左に寄せろ』、っていうから。」

『前の車の運転手さん、停車お願いします、車を左側の安全なところに止めてください。はい、その前あたりで結構です。』と言われて朝10時目黒さんは赤坂の渋谷に向かう手前で捕獲された。前回6月、羽田の一時停止無視で速攻で捕まって以来連続捕獲。なかなかな確率で捕まる、このシリーズ。目黒さんは堂々として落ち着き払って交通警官と対応している。普通の人ではできないにこやかに中国の超金持ちみたい悠然と切符切られてる。

「ねえ、どうしてあんなににこやかに対応できるの、オラだったら、それなりにキレて文句たらたら、嫌味も相当数垂れて、散々後味悪くして対処するのに。」

「大人ですから、みんなそれぞれに仕事持って働いてるわけですから。」、ふーん知らない間に随分人間ができたなあ、ものすごくまともになったなあ、と思って感動した。しばらく走っていたら道を間違ってまた赤坂のホテルのそばを走っていた。うん、それでいい。ちゃんときちんとキレていた。それでこそ目黒さん。

東京、バック イン タウンのライブ終わったのがこの前の日。今回の東京は合計4日滞在。3日目が空いていたので、久しぶりにどこか北海道じゃないところを探検しようということになり、最初の候補が「鎌倉殿の13人」で盛り上がってる鎌倉行こうかとなったのだが、どう考えても人がどっさりいることはもうわかってるのですぐに変更、2番目は東京から北に上る、とりあえず行けるところまで。それはいいなあ、目的もなくひたすら高速に乗って北に向かう。400キロくらいなら北海道の僕らには計算できる距離、体力の損傷もおおよそわかる、(ただ往復で900キロとなるとtoo muchかもなあ)多分、函館か釧路くらいまでならオーケー。何がオーケーなのかわからないけど東北自動車道探してレッツゴーの最中、最初の一歩で捕獲された。幸先悪いことこの上ない。



遠くに桜の花が点々と咲いている。一昨日まで雪解けが進んでいるとはいえ札幌はまだ冬の名残を未練たらしく残している、その街から時々冷たい風は吹いているけれど春が押し寄せている東北に向かう道は快なのだ。

一台の赤いフェラーリが右側車線をゆったりと走っていく。

「ついていきますか?あいつに。」言うことはかっこいいんだけどこっちはレンタカーのアクアだ。それでも目黒さんは右側車線に出てフェラーリを追走する。きゅんとアクセル踏むとフェラーリのすごいこと、瞬間移動したのかと思うくらい距離が開く。アクアは一応ハイブリット、電気の力も使っていますと言う割には踏めば踏むほどエンジン音がゴーカート化してくる。それと朝のことを忘れてるみたいだ。まあ、いいや。好きにしてもらおう。休日だ。

「昨日のライブですけど、みなさん喜んでいたみたいです。1月のライブが飛んで急遽3月に決まって無事にやれてよかったです。幸男さんも時々歌うまかったですし。」

「リハーサルの時から調子が上がらなくって、時々年齢の限界点に近づいてるんじゃないかと思うことが時々あるんだけど、人の祈りとか願いとか、押し、とか気持ちとかそう言うものをお客さんが用意してくれて、床に敷き詰めて、空気を洗浄してくれることがあるんだと思うことが増えてきているんだ。空気は満遍なく回していくものなんだと、こっちが一方的に送り出すだけじゃないんだな。感謝だぜ。」

後ろから来たCX5が少し煽り気味に僕らの車を抜いていく。右側を走っていた車もかわして左車線に入り込みその車はさらに右に出ようとしていた。

「うん、ちょっと調子に乗ってるし、危ないなあ。」

「注意しに追いかけていきますか?」

「あのね、ダメー。俺ら63と71のジジイだよ。これからは静かに暮らそうよ。」

目黒さんは唸ってた。

この回続く。Part1 終わり

1枚目の写真は今回千葉で撮ったPVの部分

2枚目はフェラーリのスリップストリームに入る僕ら。

3枚目は夕暮れの帰り道、帰りは常磐道。北海道の釧路に向かう高速みたいに暗い道だったけど性に合う。もう一度、今度は一人で誰とも勝負しない旅に来たい。


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