9月のセプテンバーバレンタインコンサートで(今年は9月14日、札幌。15日が旭川アピスホール)春先からアレンジなどの打ち合わせで何度もプー横丁で会い、何をやるか、何ができないかを相談をする。廣瀬いづみさんと1対1でライブをやることはなかった。
co-jackの武田君から「今度、いづみさんとのライブが見たいです。」というのが今回のリクエストだった。
僕はピアノの人とのセッションはほとんどない、自分がギター弾きというのもあるんだけど、つい、ギタリストやベーシストに偏ってしまう。それとピアノのレンジが広いのでどこかギターが負けてしまうという思い込みもあった。
7月13日、co-jack 10th anniversary special 佐々木幸男 live Feat 廣瀬いづみ
ほぼ隣にピアノがあり、相当近いところでいづみちゃんがいて無表情でイントロがスタートする。和音とアルペジオの間に探るようにギターの音を入れて行く。淡々と弾いているように聞こえるのだがこっちの自由度はしっかりと作ってくれて、置いた音にもしっかりとフォローを入れてくれる。音楽は本当にその人の性格がきちんと出るものだ。リハーサルでは見せてくれなかったフレーズも時折忍び込ませる、なんか楽しくなってくる時ってこういう瞬間。きてくれたお客さんと空気を同期させるんい僕らは全エネルギーを注ぐ。時々狭い空間が好きだと思えるのはその伝わり方が瞬時にわかるので、なんかジャズ的でもあるなあと思う。いづみちゃんは普段、ライブでは話をしないし、コンサートでもこっちが頼まない限り口を開くことはない。話すことが嫌いというわけではないのだろうけど、あまり興味がないみたいだ。
ライブも中盤を過ぎ何気なしに隣を見ると鍵盤ハーモニカのマイクをMCができるように調整している。多分話すことに興味がないんじゃなく、話したくてジタバタしてたのかもしれない、というかその時の雰囲気が話してもいいと思わせたのだろう。終わってから「あー、楽しかったー、」、人が楽しいと思うことを歓迎しない人はない。
co-jackでのライブはゆったりとしたピアノの音とギターの音で出来上がった。
集まってくれた人は武田君の店の周年記念を祝ってくれる人ばかりで穏やかに優しく聞いてくれた。
これから先のライブの別のあり方もわかった。
言葉と音楽は目的は同じだけど伝達方法が違う。ネガティブな要素がないぶんだけ伝わる時には真っ直ぐに突き当たる。次は何を思ってるのか聞いてみたい。
「あー、楽しかった、次はきちんとマイクをセッティングしてもらおう!」が彼女の全文です。いつかコーラスとか歌わされるということには気づいていないみたいだから。まだ、黙っていよう。
旭川のセプテンバーバレンタインコンサートは9月15日です。
弦楽4重奏カルテットクォーク(ヴァイオリン、杉田知子、佐々木聖子、ヴィオラ、岩田貴子、チェロ中川恵美)の皆さんと。いつものピアノ(廣瀬いづみ)、ギター(扇柳とーる)、ベース(大西慶人)
さらに厚い音が楽しめると思います。
おいら、今日から75歳じゃ。
0 件のコメント:
コメントを投稿